地中に伏せられ、失われた新河岸川蛇行の名残

大分間があいてしまいましたが、新河岸川の旧流路と思われる蛇行を追い求めて、内間木通りに入っていきます。(2014年2月初旬の訪問記です)
前回の記事では、ピンクのマークの少し上あたり、下の宮氷川神社と宗岡二中の間の蛇行辺りを
彷徨いました。

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地図中の高齢者施設の前を南北に走る道が内間木通りで、周囲には墓地計画があるようでした。
また、「やつるぎ遊園地」という興味を惹かれる小公園が隣接していました











ここから武蔵野線との交差部辺りまでは大型トラックの走行が頻繁で、人が歩行するのはかなり厳しいもの
が実感としてありました・・・



黄色マーク辺りも相当そそられる蛇行の様子が地図では描かれているのですが、前回の記事でも触れたように、道があったとしてもちょっと近付けないような場所が多いのです

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小橋まで架かっている。。。!これは見てみたいなあ。





















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グーグルアースで見るとこのような感じで、ちょっとロマンティックな気分になります。
武蔵野線と旧流路が交わるところなどは満々と水を湛えたような表現となっていますが、(住宅地図では年代によっては湿地の表記がされているものも。)武蔵野線の車窓から眺めた感じではオレンジ色をした不思議な色の細流が垣間見えたのみでした。
大雨が降った後などは全く違う景色が見られるのかもしれませんね。


黄色マークの地点と、黄緑の武蔵野線を取り囲む地点は近付けなさそうなので、紫マークのポイントを目指します。ここには公園があるようなので何とか様子がわかるかも。。。と。



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武蔵野線をくぐって、間もなく見えてくるホテルのような外観の建物。
朝霞市民の憩いの湯「湯~ぐうじょう」。営業はしておらず、路線バスのバス停として現在は機能しているようです。
もう少し階数を高くして、「蛇行跡を眺める展望ラウンジ」とかに転用するのはどうでしょう。。




内間木通りの先には「わくわくどーむ」経由、と書かれたバス停にも遭遇、朝霞市の施設はネーミングが楽し気。



そんなに古い建物には見えませんが、工事に欠陥による大量の漏水を起こした経緯があり、
修復にも費用が掛かるとの事でこのような状態に至っているようです。。。


憩いの湯を過ぎると蛇行した旧流路が見えてくるはず。。大きな窪地にはなっていますが
生い茂った枯草のなかに細流が見えるのみ。



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流れ沿いに不思議な光景がありました。
川に突き出した形で、かつての憩いの湯の駐車場があったようですが、それが金網で仕切られていて
どうやっても道路側から停められないような恰好になっているのです。
駐車場の字の先が窪地です

左の干し草地帯が流路、右の金網内側が道路。

前回も触れた、和光富士見バイパスの収用にかかっているものと思われます。






もう少し先に歩くと、流路に掛かる橋に差し掛かるはずです


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蛇行流路に架かる橋から北方面(武蔵野線方面)を望む。
時折通る貨物車を眺めていると飽きません。
武蔵野線はずっと高架ですが、ここは湿地帯にかかるから橋梁になるのでしょうか・・・
ふとした疑問。




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若干気味の悪い枝の垂れ方






























橋の反対側・南方面を眺めると

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橋の北側とは打って変わって、護岸は綺麗に草が刈り取られて整備されています。
画面左側に並ぶ木々は、内間木公園の南西端にあたります。










蛇行具合が最もきつい辺りを確認するべく、内間木公園の中から(二つの流れが合流する地点付近)
流路を眺めてみると(画面左下辺りの水路は内間木公園東側を流れる流路です)

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流路の先は金属製の管と無数の土嚢を境に失われ、地上部分は整地されています。
そして背後には重機と残土の山、並んだ工事用の衝立。

胸騒ぎがします・・・

下の拡大地図の緑ポイント付近



この先の流路の接続を確かめなくては。
一旦内間木公園から出て、先程の車道に戻り、現在新河岸川が流れている方面に向かいます


d0250051_17235763.jpg

すると、先程の地点と同様にこちら側も管と土嚢が現れました。
当該区間の水路は管の中・地中に伏せられてトンネル状態となっています。

下の拡大地図、ピンクのポイント付近





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地図中の矢印は大体の撮影方向。
紫で囲んだ辺りが、流路が消された大体の区間


















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再びグーグルアースで見ると、実験装置のような流路跡が浮かび上がってきて面白いです









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梯子開渠が再開していました。
この辺り朝霞市のクリーンセンターが隣接しており、空き缶が一斉に回収される音が鳴り響いています。









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葉も花もない時期だから様子が良く見えました・・・





























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地上部分は等間隔に杭が打たれて、更なる工事を待っているかのよう。





























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新河岸川の堤防沿いの水門のような施設を経て、新河岸川と合わさります。













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流路が地中に伏せられた区間を航空写真で確認すると、和光富士見バイパスの計画地がひたひたと
背後に迫っていました。やはり。




黄色いラインより南、新盛橋信号以南は既開通区間となっています。



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冒頭の地図に、大まかな道路計画予定地を書き込むと(正確ではありません)
蛇行跡を狙い撃ちにしたような軌跡が・・・















久保純子先生が、1966年のこの地域の地図を読図され、「・・・新河岸川沿いには、蛇行する旧河道があちこちに残され、竹藪や水田と錯綜している。」と書かれています。

前に記事にした、釣堀として残っている「ひのつめ園」の他、下流にも旧河道を利用した「朝霞ガーデン」という大きな釣堀があります。(ここはまだ行っていないので、今年中に行きたいなあ・・・)



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新盛橋の信号付近から見えた残土のお山。先程の流路が地中に伏せられた工事をしていた箇所の反対側にあたります


















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上内間木の変則的な差路に、小さな屋根に守られて佇む庚申塔とお地蔵様。
古くからの道らしく、すぐ近くには神社や阿弥陀堂があります









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お地蔵様たちと同じ場所(道に挟まれた三角地帯)にやぐらがそびえていました








































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本格的な鐘も付いています。非常時には鳴らすことがあるのでしょうか














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沿道にて、イラストが描かれたブロック塀が印象的な作業場が目に飛び込んできました














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二人の対照的な表情が、見る者の想像力を掻き立てます。
まずもってひげ濃い目の親方風の人物に目が行きますね。

ちょっと能天気な感じの部下の仕事ぶりに不満気な表情・・・?
描かれた背景に思いを馳せます


可愛らしいブロック塀で、一目で気に入ってしまいました。




そして最後にもう一度。

胸が痛まないか。

d0250051_1294939.jpg
潜伏中
昔の流れを忘れた訳ではないのだ・・・


















二か月以上経ってしまいましたが、現地の状況はどうなっているのか気がかりです
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by onnbubatta | 2014-04-21 12:28 | 新河岸川 | Comments(2)
Commented by sumizome_sakura at 2014-04-27 15:08 x
ああ、なるほど。。。。
蛇行の大きい川沿いは、地盤も悪くて、使いにくい土地なのでしょうね。だから、小規模な住宅開発などからはのがれやすく、昔の川跡が残りやすいが、その分周囲に比べて地価が安くなって、バイパスなどの大規模事業向けの土地にはなる。そんな感じでしょうか。

東京都市圏で川がだんだん姿を消していく歴史の一断面を、あざやかに、そしてそれだけに、心に痕がきざまれる形で、見せてもらった気がしました。
Commented by onnbubatta at 2014-04-28 09:26
>sumizome_sakuraさん
真っ直ぐな川跡も高速道路を被せられてしまうし、蛇行していると用途
が限定されてくる面もあるので手っ取り早く道路用地に・・・という風に川の受難パターンを見せられている感じですね。

40年以上前に都市計画決定された道路なので何とか残ってきたものの、これから整地されて更に本格的な道路工事が始まると劇的に変わると思われます。

おっしゃる通り、断面は鮮やかなほど切り口が鋭利で痛みも大きいものですね。。
「環境破壊反対」と声高に主張する気は全く無いのですが、(渋滞解消に飛躍的に寄与するでしょうし)
事業者側が「蛇行跡に思いを馳せている面々」の存在を少しでも認識してくれているかどうかがちょっと関心があるところです。


暗渠、猫、池、高低差、崖、弁天、軍遺構、建築、階段、廃線、天体   その他徒然(適当です)


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